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ベーカリーの焼き菓子

専門店やカフェでの人気が続いている焼き菓子。ベーカリーでも気軽なおやつやお土産に、焼き菓子は人気のアイテムです。日持ちするためロスが少なく、パンを買うついでに焼き菓子も!と客単価のアップも期待できます。今回は、焼き菓子にも力を入れているベーカリーを取材しました。多彩なラインアップや、各店のこだわりポイントをご紹介します。

小麦girl(コムギガール)

大崎駅にほど近い住宅街にあるパンと焼き菓子の店。ブランド卵の「奥久慈卵」を用いた「カヌレ」をはじめとした焼き菓子が好評です。小麦粉12種類をアイテムによって使い分けたパンは、高加水の「パンドミ」、2種類のバゲット、「台湾ドーナツ」など40種類以上。パンや焼き菓子と相性抜群のコーヒーを提供するほか、デリやスープ、ジェラートなども随時登場します。

小麦girl(コムギガール)

住所
東京都品川区大崎2-7-4 1F 
電話
非公開
営業時間
8:30~18:30 
定休日
月曜、火曜
大崎駅から徒歩5分

焼き菓子の一番人気はクラシックスタイルの「カヌレ」

深い焼き色、小麦粉とバターの香りが魅力
オーナーシェフの横畑大地さん

入店すると、目立つ位置に並ぶ焼き菓子の数々。なかでもお店のイチオシ、お客様からの人気も高いのが「カヌレ」です。

オーナーシェフの横畑大地さんは、10年間フレンチやイタリアンの料理人として活躍した後、パンと焼き菓子の世界に。東京・白金のカヌレ専門店の立ち上げに関わり、1日に1,000個以上のカヌレを焼き上げるうちに、その魅力にはまったそう。横畑さんにお話を伺いました。

「カヌレはフランス南西部ボルドーの銘菓。当店では蜜蝋を塗った銅のカヌレ型1個1個に生地を流し入れて焼き上げる、という昔ながらの製法で丁寧につくっています」(横畑さん)。

外側はガリッと、中はしっとりとろけるような食感のコントラスト。華やかにラム酒の香りが立つ「カヌレ」は、仕込みから焼き上げまで3日をかけてつくっています。

牛乳にバニラを入れて一晩しっかりと香りを移し、熊本産の米粉、フランス産小麦粉、奥久慈卵を使った生地の仕込みは、極力グルテンを出さないように、やさしく混ぜます。さらに一晩寝かせた生地を約2時間かけて焼き上げ。米粉をブレンドすることで、よりカリッとした食感を出すことができるそう。

「カヌレ」450円(税込)
対面式の売り場には焼き菓子が10種以上

「カヌレは本当に手間のかかるお菓子。窯入れした後も、何度も様子を見ては300℃近いオーブンの天板に1個1個底をトントンと打ち付けます。こうしないと、熱で膨らんだ生地が型の底面から離れてしまい、均一な焼き色にならないのです」(横畑さん)。

ほかの焼き菓子同様、カヌレも当日含めて3日間はおいしく食べていただけますが、特に焼きたては、外側はガリッと、中はとろけるようなカヌレならではの食感が際立ちます。そのおいしさのため、カヌレに限っては日持ちのする個包装にはせずに、当日販売する分だけを毎日焼き上げ。生地の仕込みも最適のタイミングで焼成ができるように、1日分ずつ行っているそう。

「卵とミルクの色のサラサラした液状の生地が、つやつやと深みのある、独特の焼き色と食感に焼き上がる、とても不思議なお菓子。手間をかけてつくることで、味わいやおいしさの違いがはっきりと現れてきます。それこそが、つくり手を惹きつけるカヌレの魅力。クラシックなスタイルでしか表現できないおいしさがここにあります」(横畑さん)。

クラシックな「カヌレ」のほか、ヴァローナのチョコレートとホールのピスタチオを生地にもトッピングにも贅沢に使った「カヌレショコラピスタッキオ」、焼き上げたカヌレに生クリームをたっぷり絞った「生カヌレ」もあります。

「カヌレショコラピスタッキオ」480円(税込)
「生カヌレ」 450円(税込)
「バスクチーズケーキ」780 円(税込)

このほか、焼き菓子定番のラインアップは焦がしバターが香る「フィナンシェ」、濃厚ながらレモンを加えてスッキリとした後味の「マドレーヌ」や「バスクチーズケーキ」「ガトーショコラ」など。その日のおすすめ焼き菓子は店頭の自動販売機にも並び、在庫があれば営業時間外でも購入できるのはお客様にもお店にもメリットがあります。

フランスやイタリア菓子のエッセンスに日本の素材や感性もプラス

いろいろなクッキーを詰め合わせたクッキー缶は、ギフトにも最適です。同店ではフレンチスタイルのクッキーとイタリアのカントゥッチ、ベーカリーならではのラスクを詰め合わせています。缶に掛けるスリーブにはかわいらしい女の子のイラスト。パッケージの絵柄を変えることで、季節限定の特別感を演出できます。

フランス産の発酵バターを使用したクッキーは3種類。フランス産小麦粉を使い、サクサクホロホロな「パリジェンヌ」、高品質なカカオをふんだんに使用し、ほのかな苦みとカカオの香りを楽しめる「サブレ・カカオ」。国産の小麦粉、素焚糖、塩を使用し、小麦の香りを楽しめる「小麦クッキー」。

定番の「小麦girlクッキー缶」2,500円(税込)
バレンタイン仕様の「チョコのクッキー缶」
硬すぎず、食べやすい食感に焼き上げた「カントゥッチ」

「カントゥッチ」は、トスカーナ地方のビスコッティです。 「“二度焼きする” という意味のビスコッティは、日本ではとても固いクッキーのイメージがありますが、2回目の焼きを短めにしてホロホロッと食べやすい食感に仕上げています。ピスタチオとクランベリー入りでフルーツケーキのようなニュアンスも楽しめるアイテムです」(横畑さん)。

「バターをたっぷり使用したフランス菓子に対して、ストレートに素材を味わうのがイタリア菓子の特長。当店では、フランスやイタリアの郷土菓子そのままというよりも、特長を生かしつつ、日本の方に向けて形や味わいをアレンジしているものも多いです。フランスやイタリアのお菓子に興味を持ってもらう“入口”になれたらよいな、と考えています」(横畑さん)。

「苺のジェラート」には大粒イチゴとスイスメレンゲ

また、料理人の経験を生かして、季節の食材にフォーカスした企画も。春はイチゴ、夏はピスタチオ、秋は栗と季節限定のお菓子が登場します。取材後に始まったイチゴのイベントでは、いちごのシフォンケーキやジェラートが登場。ジェラートにはパンと焼き菓子のお店ならではのスイスメレンゲが添えられています。

「“料理”という大きなカテゴリーの中にパンがあり、焼き菓子があり、今後は惣菜も揃えて、小麦girlならではの“料理” を自由に表現していきたいと考えています。そして、料理においては素材のおいしさを最も引き出す加熱を重視しています。当店の焼き菓子やバゲットなどハード系のパンは、かなり深めの焼き色が特長です。しっかり焼き込むことで小麦の香りやうま味も存分に引き出されます。ぜひ、皆さんに味わっていただきたいです」(横畑さん)。

ごきげんBAKE(ベイク)

高尾駅北口バスターミナル向かいにあるパンと焼き菓子の店。店主の清水由理亜さんは、コールドプレスジュースの店などを自身で展開したのち、さまざまな飲食店プロデュースの仕事に携わり、2024年11月に同店をオープン。つくりたてのパンと焼き菓子が約10種類揃い、イートイン席もあります。

ごきげんBAKE(ベイク)

住所
東京都八王子市高尾町1580 第2すえひろビル 2F
電話
非公開
営業時間
10:00~17:00、土曜、日曜、祝日 8:00~17:00
定休日
木曜 ※祝日の場合は営業 
高尾駅北口から徒歩1分

街の人の日常に寄り添う焼き菓子

「アメリカンバナナブレッド」(右)など素朴なアメリカンタイプの焼き菓子が中心

大きな窓から自然光が差し込む明るい店内では、ビンテージ家具を活用した木のショーケースにパンや焼き菓子のたたずまいがしっくりとマッチ。商品の魅力を引き立てます。店主の清水由理亜さんにお話を伺いました。

店主の清水由理亜さん

「都心から高尾に住むようになってこの街が大好きに。街の人たちに役立つお店、ここに来るとごきげんになれて、日常的に使いたくなるお店をつくろう!と立ち上げたのがこの店です」(清水さん)。

さまざまな飲食業を体験した中で、ベーカリーという業態には衝撃を受けたそう。
「はじめて行くお店でも気軽に立ち寄れて、1個でもたくさんでも、そのときの自分に合わせて利用できるところがベーカリーの強みだと感じています。そして焼き菓子は、日常に寄り添う、いわば普段着のお菓子。生ケーキほどは気張らず気負わず、おやつにもちょっとした手土産にもちょうどよいですし、あそこの○○マフィン、おいしかったよ!なんて人にも気軽にお勧めできて、おいしさを楽しくシェアできます」(清水さん)。

ビンテージ家具を生かしたインテリアもおしゃれ
中央のケースにはフィナンシェ、マフィン、スコーンなどが並ぶ

清水さんがつくる焼き菓子の多くは、自身がNYやハワイに在住していたときのお気に入りの店のレシピをベースにしているそう。なかでも一番試作を重ねた思い入れのあるアイテムは、「アメリカンバナナブレッド」です。

「バナナはしっかり完熟したものを使い、砂糖は黒蜜系のモラセス、きび糖とブラウンシュガーをブレンド。塩も少量加えることで、単調な甘さだけではない、酸味や苦みなども微かにあり、料理でいう “五味”を感じられる複雑な甘みをもたらしてくれます。バナナとブラウンシュガーの香りも効いて、クルミもたっぷり。飽きのこないおいしさです」(清水さん)。

スコーンは、生地にクリームチーズやマスカルポーネを練り込むことでふんわり、ほろっと口どけるアメリカンスタイル。生地自体はあまり甘くせず、「ブルーベリーとクリームチーズのスコーン」はグレーズの甘みにブルーベリーとクリームチーズの酸味でバランスをとっています。

旬のイチゴを使った「イチゴとホワイトチョコのスコーン」は、コンポートしたイチゴを生地に混ぜ、フレッシュのイチゴをトッピングして焼き上げ。焼き菓子は茶色系になりがちな中、イチゴの鮮やかな赤色と粉糖の白色が、春らしい彩りのアクセントになっています。

「一緒に焼き込んで、いかにフルーツの色を残すか、というところに苦心しました。当初は、生のイチゴをマフィン生地に入れて焼いたのですが、せっかくのイチゴの色が抜けてしまう。そこで、マフィンよりも焼き時間の短いスコーンで使用することにしました」(清水さん)。

ブルーベリーをホールのまま焼き込んだ「ブルーベリーとクリームチーズのスコーン」400円(税込)
季節限定「イチゴとホワイトチョコのスコーン」400円(税込)

ネーミングも素材もできる限りわかりやすく、シンプルに

塩パンとシナモンロールは2種類ずつ、スコーンとマフィンは平日各1~2種類、休日は各2~3種類。フィナンシェは焦がしバターのほか、紅茶、抹茶、チョコなどを日替わりで。1日に並べるアイテム数は限られているものの、毎日通っても飽きないバリエーションを楽しめます。甘さも日常的に食べていただけるよう控えめにしています。

「レモンケーキ」は、当初はパウンド型で焼いてスライスしたものを「ウィークエンドシトロン」の名称で販売していました。砂糖にレモンの皮を混ぜて香りをしっかりと移し、生地やフロスティングにもフレッシュレモンのピールと果汁をふんだんに使っています。バターもたっぷりで、これでおいしくならないわけがない、という自慢のレシピ。ところが、売れ行きが伸びず、スパイスの香りで好みの分かれる「キャロットケーキ」のほうが断然よく売れたのだそう。

「そこで、1個1個小さい型で焼いたレモンの形の『レモンケーキ』に変えたら、人気が急上昇したんです。『わかりやすさって大切だな』と気づきました。名前を聞いただけ、パッと見ただけではどんな素材を使った、どんなお菓子なのかわからないものより、こういう味だろうな、と安心して購入していただいて、食べたら予想以上においしかった、というのが理想です」と清水さん。

「焦がしバターのフィナンシェ」290円(右)と「紅茶のフィナンシェ」300円(各税込)
「レモンケーキ」350 円(税込)

「チョコレートブラウニー」は、チョコレートのほかカカオマスも使い、ナッツを生地に混ぜずに表面にゴロゴロ並べた、カカオとナッツが香るビターな大人向けのテイストです。

「お子様や、ミルクチョコレートが好き、という方には苦手に感じられることも。そこで、ミルクチョコレートを使った『ダブルチョコレート』のマフィンもラインアップして、お客様のお好みに合わせて選んでもらえるような品揃えを意識しています」(清水さん)。

上段が「オーガニックキャロットケーキ」400円、下段右が「チョコレートブラウニー」380円(各税込)
「ダブルチョコレートマフィン」340円(税込)
塩パン、シナモンロールも人気

高尾には、古くからこの土地に住んでいる年配の方が多く、そのネットワーク力には日々驚かされている、と語る清水さん。

「ご自身でお菓子をつくる方も多く、都心のいいお店もよく知っていらっしゃる。そうした方にお店のファンになってもらえると、次はお友だちを連れてきてくださいます。他店にない目新しいアイテムを看板商品にしてSNSでアピールするよりも、リアルな口コミを大切にして、繰り返しご来店されても満足いただけるような店づくりを心がけています」(清水さん)。

今後は、パンの種類を増やし、ギフト需要にこたえてパッケージも充実させて日持ちするクッキー類なども揃えていきたい、と語る清水さん。

「“ごきげん”は、まわりの人にも伝播します。お客様にはお買い物をする間のわずかな時間でも、五感で焼き菓子のある空間を楽しんでいただきたいです。街の人たちに“ごきげん”が広がっていくことに少しでも貢献できたらよいな、と願ってパンや焼き菓子をつくっています」(清水さん)。

きくちぱん

東京・笹塚の人気ベーカリー「オパン」でクッキーや焼き菓子を担当していたパティシエの菊池瞳さんと夫の界さんが2023年11月にオープン。紫をテーマカラーとしたお店にはパンと焼き菓子50~60種類を揃えています。

きくちぱん

住所
東京都中野区鷺宮2-1-13
電話
042-673-3125
営業時間
8:00~17:00 ※売り切れ次第終了
定休日
水曜、木曜、金曜
都立家政駅から徒歩7分

ベーカリーと焼き菓子店、二店舗分の使い勝手

パティシエが手がける焼き菓子にリピーター続出
店主の菊池界さん・瞳さんご夫妻

対面式のカウンターには焼きたてのパンとともにスコーンやカヌレ、タルトなど、冷蔵ケースにはクッキーサンドやキャロットケーキが並び、入口側のテーブルにはクッキーの数々。パンは、ホテルや有名ベーカリーで腕を振るってきた界さん、焼き菓子は瞳さんの担当で、朝8時の開店時には全体の約8割のアイテムが揃います。瞳さんにお話を伺いました。

「焼き菓子は、普段は15種ほどをラインアップしています。季節イベント時には少し種類が増えます。1つの店舗でベーカリーと焼き菓子、2店舗分の使い方ができることはお客様にとってもメリット。オープン当初は焼き菓子はあまり認知されていなかったですが、最近ではお菓子を目当てに来店されるお客様も増えています」(瞳さん)。

お客様を惹きつける魅力は、パティシエの技とアイデアを生かしたラインアップ。バターや小麦が香る焼き菓子をどなたにも食べやすいテイストで提供することを大切にしているそう。

例えば「キャロットケーキ」は、シナモン、ナツメグ、ジンジャーを使った、ほどよいスパイス感。ニンジンは水分が出ないようにみじん切りにし、すべての材料の中でいちばん多く入っています。クルミとレーズンもプラスして、甘みは香りのあるカソナードとはちみつを使用。トップにはクリームチーズベースのフロスティングがたっぷりのった王道のおいしさです。

「クッキーサンド」やケーキ系は冷蔵ケースで販売
「全粒粉スコーン」230円(税込)

パウンドケーキは季節感を生かし、春は桜、夏はパイナップル、秋は栗を使ったバージョンなどが登場。取材時は「桜と抹茶のケーキ」で、あずき入りの抹茶生地に桜風味の自家製イチゴジャムをサンド、トップはホワイトチョコレートのコーティングに塩漬けの桜をあしらって、桜の季節にぴったりの華があります。

「桜の香りをうまく使いたくて、桜フレーバーのイチゴジャムをケーキの間にはさんでいます。ジャムが保水の役目もしますし、私の好きな “味変”も狙いました。パウンドケーキだけだとちょっと単調かな、と思うときにはジャムを使って酸味や苦みなど、少しプラスすることでバランスを整えています」(菊地さん)。

「焼き込みフルーツタルト」は、クッキー生地を台にアーモンドクリームと季節のフルーツを合わせてそのまま焼き込むタイプです。取材日は「リンゴのタルト」、その前は「金柑」と、その時季に手に入る素材を生かしています。

「桜と抹茶のケーキ」1カット400円(税込)
「焼き込みフルーツタルト」の一例。希少なフレッシュのアンズを使用

クッキーのバリエーションも多彩に広がる

クッキーは、絞り出し、型抜き、アイスボックスの各タイプをうまく組み合わせることで作業のスペースや時間配分もスムーズになり、1つの生地から複数のアイテムを展開することができます。

一番人気の「塩クッキー」は、アーモンドプードル配合の生地に塩を少し多めに練り込み、表面にも振りかけて焼き上げたアイスボックスタイプのクッキーです。バターが香るサクサクと軽い食感で、甘さもしっかりあり、塩がアクセントになって、クセになる甘じょっぱい系のクッキーです。

冷蔵ケースの「クッキーサンド」は、北海道銘菓を参考にレシピをつくったそう。クッキーにホワイトチョコベースのクリームを絞り、レーズンとクランベリーをサンド。時間がたつとフィリングのフレーバーや水分がクッキーにほどよく移り、しっとりとした食感を楽しめます。

「アニマルクッキー」は、メレンゲ入り生地を絞り出してクマやワンちゃんの顔を描いた、ふんわりサクサクのクッキー。絞り出しで立体感が生まれ、フリーハンドでいろいろな造形ができます。

奥は「塩クッキー」14枚入り450 円、左は「クッキーサンド」 220円、手前は「アニマルクッキー」160円(各税込)
マーブル模様のバリエが楽しい三毛猫のクッキー

型抜きクッキーは、季節イベントのアイコンとしても活躍します。犬の日(11月1日)イベント用には、なんと22種類の犬種をかたどったクッキーが登場しました。

「小さくて、いろいろな形のクッキーを詰め合わせたらかわいいな、と探して見つけたのがクッキー型のハンドメイド作家さん。3~4㎝くらいのかわいい型をいろいろ仕入れています」と瞳さん。

取材時は、子どもの日に向けた「恐竜」クッキーセットを試作中。

「大きな恐竜と小さいのを組み合わせて、クッション替わりにグラノラを敷こうかとか、大きい恐竜を分割してパズルみたいにするのもおもしろいかな、と考え中です。価格も1セット1,000円前後に抑えて、買いやすくできたらと思っています」(瞳さん)。

22種の犬種からランダムにアソート
子どもの日用の「恐竜クッキー」
プチギフトや普段のおやつにもぴったりのクッキーが揃う

「つくり手にとっては、焼き菓子は作業の一部を前倒しできるものも多く、予定が組みやすいのがよいところです」と瞳さん。

絞り出しクッキーは生地を仕込んで焼くまでが早いですし、スコーンは前日にバターと粉を合わせるところまで済ませ、当日は生地を数回折り重ねてから成形、焼成。アイスボックスクッキーは生地をまとめて仕込んで冷凍できます。

「他店と同じことや、自分の店でもずっと同じことをやっていては飽きられてしまいます。いろいろなアイデアを形にして、季節ごとの楽しみや驚きのあるもので、お客様に喜んでいただけたらと思っています」(瞳さん)。

普段づかいもちょっとした特別感も演出できるのが焼き菓子の魅力です。ラインアップや、その魅せ方など、皆様のお店でも参考にされてみてはいかがでしょうか。

※店舗情報及び商品価格は取材時点(2025年04月)のものです。最新の店舗情報は、別途店舗のHP等でご確認ください。